「今年の夏熱いし、海か川に連れて行って遊ばせてあげたいなあ~」
そう思って必要な持ち物や、リスクはないだろうかと検索。
川・海遊びは、愛犬にとって最高の夏の思い出になります!
しかし、2026年の夏は特に注意が必要です。
なぜなら、2025年の夏は観測史上最も暑い夏となり、犬の熱中症の診療件数は1,439件にのぼりました。2026年も同様の酷暑が続くと予測されているからです。
さらに、川で感染する「レプトスピラ症」という病気の報告件数も増加傾向にあります。
この記事では、動物病院でトリマーとして働くわたしが、2026年ならではのリスクも含めた川遊びの注意点・持ち物・予防法を、はじめての方でもわかりやすくまとめました。
この記事を読んでから行くのと読まずに行くのとでは、安心感がまったく違います。
楽しい思い出を作るための準備として、ぜひ最後まで読んでみてください。
⚠️ この記事は一般的な情報をまとめたものです。
愛犬の健康状態や体質によって異なるため、心配なことは必ずかかりつけ医にご相談ください。
川遊び前に知っておきたい「今年ならではの3つのリスク」

例年の注意点に加えて、2026年の夏には特に意識してほしいことが3つあります。
なぜなら、ここ数年で夏の環境が大きく変化しており、以前の「常識」が通用しにくくなってきているからです。
1.記録的な酷暑による熱中症リスクの急上昇
2025年の夏は、群馬県伊勢崎市で8月に41.8℃という日本の歴代最高気温を観測するなど、記録的な暑さとなりました。
そして犬の熱中症診療件数は1,439件にのぼっています(アニコム損保調べ)。
2026年も同様の酷暑が続くと見られており、早期の対策が例年以上に重要です。
実は、川に着いてから川辺でじっとしているだけでも熱中症になるリスクがあるのです。
「水の中にいるから大丈夫」という油断が一番危険です。
2026年の酷暑で特に気をつけたいこと:
- 川遊びに行く時間帯は早朝(7時まで)か夕方(17時以降)を選ぶ
- 気温が25℃を超えたら熱中症リスクがあると意識する
- 地面の温度チェック(手の甲を5秒当てて熱ければ犬の足にも危険)
- 川辺でも必ず日陰を確保する
2.レプトスピラ症の感染報告が続いている
「レプトスピラ症」という病気を聞いたことがありますか?
川や泥の中に存在する「レプトスピラ菌」という細菌に感染することで起きる病気で、2024年には全国で55件、過去10年では317件の発生が報告されています(農林水産省の監視伝染病の発生状況より)。
決して珍しい病気ではありません。
しかも、人間にもうつる可能性がある病気のため、愛犬だけでなく家族の健康にも関わります。
川遊びをするなら、事前にワクチンで予防することが大切です。
3.急な増水・ゲリラ豪雨への対応
2026年も、ゲリラ豪雨による河川の急激な増水が各地で報告されています。
上流で雨が降ると、現地が晴れていても突然水位が上がることがあります。
そのため、出発前と現地で必ずリアルタイムの川の情報を確認してください。
確認できる公式ツール:
- 国土交通省「川の防災情報」(river.go.jp): 全国の川の水位をリアルタイムで確認できます
- 気象庁「洪水キキクル」: 川の危険度をマップで確認できます
- Yahoo!天気・災害「河川水位情報」: スマホで手軽に確認できます
こちらのリンクより確認できます: 国土交通省|川の防災情報|出発前にリアルタイムの水位
川遊びに行く前の3つの確認事項

川遊びを楽しむためには、当日より前の準備が一番大切です。
なぜなら、現地に着いてから「しまった」と気づいても遅いからです。
まず、家を出る前にこの3つを確認してください。
1.ワクチン(予防注射)は打っているか
川や湖など、自然の中にはさまざまなウイルスや細菌が存在します。
そのため、ワクチンをしっかり接種しているかどうかが、川遊びに行けるかどうかの最初の判断基準になります。
- 混合ワクチン(8種または10種): 川遊びをするなら、レプトスピラ症を予防できる8種以上のワクチンを選ぶことをおすすめします
- 狂犬病ワクチン: 法律で義務付けられているため、接種が必要です
- レプトスピラ症ワクチン: 川や泥に含まれる細菌から守るワクチンです。
2026年も感染報告が続いているため、川遊びをするなら特に接種を検討してください
「ワクチンを打ったのがいつか覚えていない」という方は、かかりつけの動物病院に確認してから行くことをおすすめします。
2.ノミ・ダニの予防薬を使っているか
川辺の草むらにはノミやダニが多く生息しています。
ダニは愛犬だけでなく、飼い主にも移ることがあるため注意が必要です。
予防薬は動物病院で処方してもらえます。また、予防薬の効果が続いているかどうかも確認してください。
3.愛犬の体調
体調が悪いときや、手術後・高齢犬・持病がある場合は、川遊びを見送る判断が必要なこともあります。「楽しませてあげたい」という気持ちはよく分かります。
しかし、愛犬の体に負担をかけないことが一番の愛情です。
心配な場合は動物病院に相談してから決めましょう。
参考サイト: 農林水産省|動物の感染症に関する情報|ペットの感染症予防に関する公的情報はこちら
持っていくべきもの一覧(必須アイテム)

「何を持っていけばいいの?」という疑問に、まずリストでまるごとお答えします。これを見ながら前日に荷物を準備してください。
必ず持っていく物
| アイテム | 理由 |
|---|---|
| 飲み水(ペット用・多めに) | 2026年の酷暑対策で例年より多めに準備する |
| 水飲みボウル(折りたたみ式) | いつでも水分補給できるように |
| ライフジャケット(犬用) | 泳げる犬でも流れが強い場所では必須 |
| リード・ハーネス | 川辺は外れにくいハーネスが安心 |
| タオル(2〜3枚) | 濡れた体をすぐ拭けるよう多めに |
| ビニール袋 | 濡れたタオルや汚れたものを入れる |
| ウンチ袋・ティッシュ | マナーとして必ず持参 |
| ノミ・ダニ取りピンセット | 草むら近くでは必需品 |
| かかりつけ医の電話番号 | 緊急時にすぐ連絡できるよう準備 |
| スマートフォン(フル充電) | 川の水位情報・天気をリアルタイム確認するため |
あると便利なもの(2026年特におすすめ)
| アイテム | 理由 |
|---|---|
| 冷却グッズ(冷却ベスト・保冷剤) | 記録的酷暑対策として例年以上に重要 |
| 犬用日よけテント | 川辺に日陰がない場所も多いため自前で用意する |
| 経口補水液(ペット用) | 熱中症・脱水の初期対応に有効 |
| ポータブルシャワー | 帰る前に体をしっかり洗い流せる |
| 虫除けスプレー(犬用) | 人間用は犬に有害なため必ず犬専用のものを |
⚠️ 注意:人間用の虫除けスプレーや日焼け止めは、犬に使わないでください。
含まれている成分(特にDEETという成分)が犬に中毒を引き起こすことがあります。必ず犬専用のものを使いましょう。
愛犬と川遊びで起こりうるリスクと予防法

川遊びには楽しさと同時に、**知らないと怖い危険が隠れています。**しかし、事前に知っておけばしっかり防げることがほとんどです。なぜなら、リスクのほとんどは「準備」と「その場での判断」で大幅に減らせるからです。
リスク1:熱中症(2026年は特に注意)
2026年も酷暑が続いており、川遊び中の熱中症は例年以上に警戒が必要です。
「川の中にいるから涼しい」は大きな誤解で、水から上がったときの直射日光・地面の照り返しで体温が一気に上がることがあります。
犬は人間のように全身で汗をかくことができません。そのため、体の熱を逃がすのが苦手で、熱中症になりやすいとされています。
熱中症のサイン:
- ぐったりして動きが鈍い
- ハァハァという息(パンティング)がいつもより激しい
- よだれが多い・フラフラしている
- 舌や歯茎の色がいつもより赤い・白い
予防法:
- こまめな水分補給(30分に1回を目安)
- 早朝か夕方の時間帯を選んで行く
- 必ず日陰で休憩する時間を作る
- 車内に一人で残さない(窓を開けていても危険)
もし熱中症の疑いがある場合は、涼しい場所に移動させて体を濡れタオルで冷やしながらすぐに動物病院へ連絡してください。
リスク2:感染症(レプトスピラ症)
2024年に全国で55件・過去10年で317件の発生が報告されているレプトスピラ症は、川や泥の中に存在する「レプトスピラ菌」という細菌に感染することで起こる病気です。
感染すると、発熱・嘔吐・食欲不振・黄疸(皮膚や目が黄色くなること)などの症状が現れます。
さらに、人間にもうつる可能性がある病気のため、家族全員に関わります。
予防法:
- 川遊び前に==レプトスピラ症ワクチン(8種以上の混合ワクチン)==を接種する
- 川の水を飲ませない(持参した飲み水を使う)
- 川遊び後は体全体をよく洗い流す
- 傷がある状態で川に入らせない
川遊び後に愛犬がぐったりしていたり、食欲がない状態が続いたりした場合は、早めに動物病院へ。
リスク3:急な増水・流れの変化
2026年もゲリラ豪雨による急激な増水が各地で発生しています。
山間部の中小河川は流域面積が狭く勾配が急なため、大雨が降ると急激な増水を伴いやすいとされています(気象庁より)。
現地が晴れていても、上流で雨が降っていれば突然水位が上がることがあります。
予防法:
- 出発前に「川の防災情報(river.go.jp)」でリアルタイムの水位を確認する
- 現地でも空の様子と川の変化を定期的にチェックする
- 流れが速くなってきたらすぐに川から上がる
こちらから確認: 気象庁|洪水キキクル|川の危険度をマップで事前確認できます
リスク4:溺れる
「うちの子は泳ぎが得意だから大丈夫」と思っていませんか。
しかし、犬でも川の流れの強さや深さによっては溺れることがあります。
特に、初めて川に入る犬・子犬・シニア犬・短足の犬種(ダックスフンドなど)は溺れるリスクが高いとされています。
予防法:
- 必ず犬用ライフジャケットを着用させる
- 最初は浅い場所・流れが穏やかな場所から慣れさせる
- 愛犬から目を離さない
- 引き上げやすいよう、リードは手元に持っておく
リスク5:ノミ・ダニの被害
川辺の草むらにはノミやダニが多く潜んでいます。
ダニは「マダニ」と呼ばれる種類が人間にも感染するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気を媒介することがあります。
予防法:
- 川遊び前に動物病院でノミ・ダニ予防薬を処方してもらう
- 草むらへの立ち入りをできるだけ避ける
- 帰宅後は耳の中・股の間・足の裏まで全身をくまなくチェックする
川遊び中に気をつけること

準備が整ったら、いよいよ川遊びです。
しかし、現地でも気をつけることがいくつかあります。
なぜなら、どんなに準備をしても「その場での判断」が大切な場面があるからです。
川の状態を必ず確認する
川は天気によって状態が大きく変わります。そのため、到着したらまず川の状態を確認してください。
- 流れが速い場所には入らせない: 見た目より流れが速いことがあります
- 急に深くなる場所に注意: 浅瀬だと思って進んだら急に深くなっていたというケースがあります
- スマホで空と川を定期確認: 2026年はゲリラ豪雨のリスクを念頭に置いて行動する
水分補給は「のどが渇く前」にする
2026年の酷暑では、のどが渇いたと感じたときにはすでに脱水が始まっているとも言われています。
そのため、「まだ元気そうだから大丈夫」という判断は禁物です。
30分に1回を目安に、必ず水を飲ませてください。
川の水は飲ませない!
川の水には細菌・寄生虫・農薬など、目には見えない危険が含まれていることがあります。
そのため、持参した飲み水を定期的に与えて川の水を飲まないよう注意してください。
他のわんちゃんや飼い主さんへのマナーを守る
- ウンチは必ず持ち帰る
- ほかの犬と急に近づけない(ケンカや感染症のリスクがある)
- 犬が苦手な人への配慮を忘れない
帰宅後にやること

川遊びが終わっても、帰宅後のケアまでが川遊びのセットです。
なぜなら、川の水・砂・泥・細菌・ダニをそのままにしておくと、皮膚トラブルや感染症につながることがあるからです。
帰宅後にやること①〜④:
① 全身をシャンプーで洗い流す 帰宅したら、まず全身をシャンプーで洗い流してください。特に耳の中・足の裏・股の間は水が溜まりやすいため丁寧に洗いましょう。
② 耳の中を確認する 犬は水遊びの後、耳の中に水が入って「外耳炎(耳の中が炎症を起こす病気)」になりやすいとされています。帰宅後に耳を確認して、赤みやニオイが気になる場合は早めに動物病院へ。
③ 全身をくまなくダニチェックする タオルで拭きながら、全身を触って確認します。ダニは皮膚に噛みついているため、触ると固い点のように感じられます。見つけた場合は、無理に引っ張らず動物病院で取り除いてもらってください。
④ 体調の変化を48時間観察する 川遊びの後、==2日間程度==は愛犬の様子をよく観察してください。元気がない・食欲がない・嘔吐・下痢・目や皮膚が黄色くなるなどの症状が出た場合は、すぐに動物病院へ連絡してください。

まとめ:2026年の犬との川遊びを安全に楽しむための7つのポイント

| チェック項目 | 2026年のポイント |
|---|---|
| 行く前の情報収集 | 「川の防災情報」で水位確認・天気予報をチェック |
| ワクチン | 8種以上の混合ワクチン(レプトスピラ対応)を接種 |
| 時間帯 | 早朝7時まで・夕方17時以降を選ぶ(酷暑対策) |
| 持ち物 | 飲み水多め・冷却グッズ・ライフジャケット・スマホフル充電 |
| 熱中症対策 | 30分に1回の水分補給・日陰での休憩・川辺でも油断しない |
| 感染症対策 | レプトスピラワクチン・川の水を飲ませない・帰宅後シャンプー |
| 帰宅後のケア | シャンプー・耳の確認・ダニチェック・48時間の体調観察 |
2026年の夏は、例年以上に「準備してから行く」ことが大切な夏です。
しかし、準備さえしっかりすれば川遊びは愛犬にとって最高の体験になります。
初めて水に触れたときのびっくりした顔、少しずつ慣れてきてはしゃぎ始める姿。
そういう瞬間は、準備をしてきたからこそ安心して楽しめます。
「備えあれば憂いなし」。愛犬との川遊びにこそ当てはまる言葉です。
この記事が、楽しい夏の思い出づくりのお役に立てたら嬉しいです。
気になることがあれば、かかりつけの動物病院に相談してから行くのが一番の安心です。
「こんなこと聞いていいのかな」と思うことほど、実はよくある質問だったりしますよ。
このブログでは、サロン・動物病院両方の勤務経験があるトリマーママのリアルな目線で、ペットのお手入れについて発信しています。
愛犬のお出かけ情報についてもぜひほかの記事ものぞいてみてください。
※参考:アニコム損保「犬と猫の熱中症週間予報」(2026年4月)、農林水産省「監視伝染病の発生状況」、気象庁「洪水キキクル」


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